os.nishiって表記が、
めちゃめちゃ胸熱なんです!



ステラ1/24号で実現した、アニメ〈魔入りました!入間くん〉の
原作者・西修と、エンディングテーマ「デビきゅー」を歌う芹澤優の
初めての対談。
その本誌記事では紹介しきれなかった内容を、
「WEBスペシャルコンテンツ」として一挙紹介します!

「デビきゅー」作詞にあたって

━━ 西先生は、原作漫画の中でもアクドル(魔界のアイドル)の“くろむ”が歌う「キミの小悪魔黙示録」(アニメでも登場予定)の歌詞を書かれていて、歌にこだわりがあるように感じたのですが。

西 「こだわり」というほどではないのですが……、最初、漫画で歌詞を書くときも、恥ずかしかったんですよ。「歌詞か~」って。しかもアイドルの歌詞で、「自分をかわいいと思っている女の子が、全力で歌うかわいい歌」。でも書くなら吹っ切ろうと思って、ひたすらかわいい歌詞を書かせてもらったんですね。それを全力でやったからこそ、たぶん「デビきゅー」も書けたんだと思います。

芹澤 くろむちゃんの楽曲を経て、「デビきゅー」につながったんですね。

西 経てだったと思います。そんな、すがすがしいまでのかわいさ、芯の通ったかわいさを、芹澤さんにも感じています。

芹澤 かわいい歌を歌っているときが、私の真骨頂ですから(笑)。もちろん「デビきゅー」の歌詞にも助けられていますよ。

西 歌の入った音楽データをもらったときに「芹澤さんでよかった、めちゃめちゃかわいい!」って、ヘビーローテーションしていました。

芹澤 うれしい!

西 芹澤さんが歌うから、もっと綿菓子みたいな、かわいらしい曲に仕上がるのかなと思っていたら、意外に「わたパチ」みたいな、パンチのあるやつで歌ってもらえて。

芹澤 キャッチーですものね、「デビきゅー」って。商標登録をとってほしいくらい(笑)。エンディングの映像ともすごくマッチしていますし。

西 不思議な感じでしたね。私が歌詞を書いたんですけれど、そこに曲がついて、歌がついて、映像がついて、どんどんグレードが上がっていく。だから私が書いたことはほぼほぼ忘れていて、一視聴者として「いい曲だな~」と思って聴いています。芹澤さんは、ライブでも「デビきゅー」を歌っていかれるのでしょう?

芹澤 もちろん、これから何度も何度も。

西 うれしいです。歌手の方の持ち歌に私の歌詞が……、「そんなこと、ある?」みたいな感じです。しかも、作詞のところに「os.nishi」名義で出ているのが、熱いんですよ。

芹澤 作曲された本間昭光(*1)さんの「ak.homma」名義と、ちょっと似ていますね。

西 ak.hommaと言えば、ポルノグラフィティさんですよね!! このak.hommaっていうのは、これまで本間さんがポルノグラフィティさんを手がけるときにしか使われていなかった表記なんです。ak.hommaっていったら、もう、私の青春なので!

芹澤 かわいい(笑)。ここが “胸熱” なんですね。

西 “胸熱” なんです!

芹澤 アニメの制作の方たちはそれを知っていて、音楽を本間さんに依頼されたんですか?

西 たまたま、だったみたいです。以前Eテレで放送されていた〈境界のRINNE〉の音楽も本間さんで、その縁があったみたいで。

芹澤 じゃあ、〈入間くん〉の音楽を本間さんが担当されると聞いたときは……。

西 びっくりしました! 驚いたし、すっごくテンションが上がりました。

芹澤 そんな本間さんとの“胸熱”な中に混ざれていることが、私も本当にうれしいです。

大家族のクララに共感

芹澤 私、姪っ子や甥っ子が9人いて、ちっちゃい子が身のまわりに多いのですが、みんな本当に〈入間くん〉が大好きなんです。毎週ちゃんとリアルタイムで見ています。この間も、土曜の夕方に、たまたま実家へ行ったとき、みんな「あ、〈入間くん〉の時間じゃない?」って、テレビの前でかじりついて見ていました。かわいかったです。

西 えー、うれしい。芹澤さんが「デビきゅー」を歌っていることについては?

芹澤 車の中で曲をかけたら、1番は一緒に歌えました! 2番からは、ちょっと弱いみたいです(笑)。

西 エンディングでは、2番は流れないですからね。

芹澤 私、きょうだいが多くて、大家族の中で育ったので、クララ(声:朝井彩加)を見ていて共感することが多いんですよ。

西 クララの家族は、にぎやかですからね。

芹澤 クララが教室に入ったときに、サブロ(声:佐藤拓也)くんとずっと背の比べっこをしているのとかも、めっちゃかわいかったですし。

西 あのへんはアニメ・スタッフのアイデアなのですが、こちらも見ていて「そう、それなんです」と思って。どんどんキャラクターの“操縦”がうまくなってくるなと感じています。

芹澤 早見(沙織)さんが演じているアメリも、めっちゃかわいい。普段勇ましいのに、かわいらしさもありますよね。

西 かわいいですね。アフレコ現場に何回か行かせていただいたのですが、この言い方で合っているのかどうかわからないけど、早見さん「うまい!」って。めちゃめちゃ上手だし、みなさん、本当にプロだなと思って。

芹澤 カルエゴ先生役の小野大輔さんの、教師としての威厳を感じさせつつ軽快にツッコミを入れてくる感じとか、すばらしいと思いました。アフレコ現場の楽しそうな雰囲気が伝わってきます。本当に。

西 音声ブースのこちら側も、しょっちゅう笑っています。

芹澤 笑えるシーン、本当に多いですよね。

西 私、第1回を見終わったときには、自分が泣くかなと思っていたんですよ。自分の作品が初めてアニメになって、感無量になるかな、と。でもゲラゲラ笑っちゃって、全然泣けなかった(笑)。

芹澤 うふふ。

西 アニメ・スタッフが “原作を消費しすぎないように” してくださっているみたいで、原作をあまりカットせずに映像化して、さらに原作にはない要素も加えていただいているんですよ。その別の要素を加えているにもかかわらず、話に全然無理がないというか、すごく自然で、見ていると“体感5分“。それってすごいことだなと、プロの技を震えながら感じているところです。

芹澤 ちなみに、西先生が自画像として描かれているキャラクターも、オープニングに登場していますね。

西 あれ、びっくりしました。飛んでいましたね。「あー、私いる!」って、めちゃめちゃうれしかったです。毎週オープニングにいるなんて、なかなかできない体験ですから(笑)。

芹澤 このスタッフならではの遊び心ですよね。森脇真琴監督って、作品にすごく愛情を注いでくださる方なので、〈入間くん〉でも原作の意図を壊さないようにしながら、監督の世界も入れているように感じています。

西 アニメの「スキ魔(マ)」(*2)では、原作ではそれほど出していないキャラクターをしっかり “拾って” くださっていたり、いい声のドサンコ(声:井澤詩織)を登場させてもらったり。このスタッフにアニメ化してもらえて、本当によかった。このご縁は、「よっしゃ、もらった!」と思っています。


*1 本間昭光:ミュージシャンで、音楽プロデューサー。ポルノグラフィティ、いきものがかり、広瀬香美、鈴木雅之ほか多くのアーティストのプロデュースを手がけている。編曲を担当した連続テレビ小説〈ゲゲゲの女房〉の主題歌「ありがとう」は、いきものががりの代表作となった。

*2 「スキ魔」:エンディングの後に登場するショート・エピソード。原作では、巻末の4コマ漫画として描かれている。

対談の「スキ魔」(おまけ)

今回の対談にあたって、西先生には芹澤さんへの、芹澤さんには西先生への質問を考えていただきました。
お2人のプライベートな横顔も伝わってくる、とっておきのトークを公開します。


芹澤 もし今、3日連続でお休みが取れたとしたら何がしたいですか。

西 3日連続か。何しようかな。なんにしなくていいんですよね。

芹澤 なんにもなし。(仕事の)宿題もなし。

西 うわー、天国。どうしようかな。えーと、どうしよう。

芹澤 悩みます?

西 悩みますね。温泉? 温泉も行きたいけど、やっぱり……。(秋田書店の西先生担当・西山氏の笑い声が入って)そこ、何を笑っているの(笑)。

西山 本当に休みを与えていないみたいな感じじゃないですか(笑)。

芹澤 3日連続ってないですよね、なかなか。

西 買い物にも行きたいですね、いろいろ。ショッピングに行ってみたい。とにかく、動かないといけないかな。映画とか行きたいですね。

芹澤 どこか遠くへ行くというよりは……。

西 近くで娯楽にはまって、あとは友人と会うとか。友人とグダグダするのがいいな。あとは動物とか、さわりに行きたい。犬に埋もれたい。

芹澤 わかります。動物、飼いたいですよね。

西 私は、芹澤さんのスケジュールがすごく気になっていて。どういう1日を過ごしているんだろう、何時に起きるんだろう、みたいな。

芹澤 私の1日……、どうなんですかね。でも、起きるのは早くないです。

西 そうなんですか。

芹澤 日によってなんですけど、私の場合は、朝7時起きとかはあんまりないです。なので、8時半ぐらいに起きて。30分くらいストレッチをします。ストレッチは絶対にしないと、歌ったり、喋ったりができないので。そこからごはんを食べるのですが、朝は白米ですね。そのほうが声が出るので。「ストレッチ、米、仕事に行く」みたいな(笑)。仕事の内容は、日によって全然違うんですけれど、仕事が終わって夜9時、10時とかに帰ってきて。それから、何をしているかなぁ……。でも私、ひとりが本当苦手なので、けっこう頻繁に夜ごはんだけでも友達を誘いますね。

西 アクティブなタイプなんですね。

芹澤 友達とごはんに行って、深夜12時くらいから台本チェックを始めて、次の日の準備を終えて3時ぐらいに寝るかな、みたいな感じ。寝るの、めっちゃ遅いです。

西 寝つきはいいほうですか。

芹澤 いいほうです。働いた日は、如実に出ますね。

西 そりゃそうだ。アイドルって、体力使いますものね。

芹澤 確かに、動いているほうだと思います。

西 大事ですよ。うん、運動は大事です(笑)。




撮影/實重かおり 
ヘア&メーク/原田琴実(KOTOMI) 
取材・構成/福元 淳

©西修(秋田書店)/NHK・NEP

アニメ〈魔入りました!入間くん〉(全23回)
毎週[土] Eテレ 午後5:35~6:00

原作◎西 修
監督◎森脇真琴
音楽◎本間昭光

エンディングテーマ◎芹澤 優「デビきゅー」
作詞:os.nishi
作曲:ak.homma
編曲:MEG.ME

せりざわ・ゆう
声優・歌手。東京出身。2012年に「アニソン・ヴォーカルオーディション」に合格したことで、6人組声優アイドルユニット「i☆Ris」のメンバーとして芸能界デビュー。’13年に声優活動を開始し、〈プリパラ〉の南みれぃ役などで人気を確たるものにした。以後、さらに活躍の幅を広げ、’17年にソロデビュー。

にし・おさむ
漫画家。愛知県出身。2011年に漫画家としてデビューし、’14年から’15年まで『ジャンプスクエア』に「ホテル ヘルヘイム」を連載。「魔入りました!入間くん」は、’17年3月に『週刊少年チャンピオン』で連載が始まった。現在も連載中で、1月8日現在、コミックスが15巻まで刊行されている。