講評:浅井愼平氏(審査委員長)【クリックすると講評が読めます】

総評

 デジタルカメラが身近なものになって、技術的なレベルが高い応募作品が多かったと思います。だからこそ、今を逃したらもう二度と撮れない瞬間のような、より次元の高い写真をめざす余地もまだまだ残されているように思いました。その中で、受賞作品は、おもしろい、きれい、楽しいなど、被写体をみつけたときの作者の感動がよく写し出された、オリジナリティのある作品が選ばれたと思います。
 四季折々の日本の風景をカレンダーにすることを目的としているので、1ヶ月間みられるということや、空気感や温度などその風景がもつ美しさがいかに自然に表現されているか、そこも審査で大切になってきます。また、月別に審査を行っていることもあり、ひと月に優れた作品が集中するなど、優れた作品でも選ばれないこともあります。
 コンテストだからと難しく考えすぎず、つい「みてみて!」と誰かにみせたくなるような写真をイメージしながら、自分の撮りたいものに素直に、楽しんで撮影してみるのもいいと思います。

金賞作品について

金賞の「磯ねぎ漁」は、多くの人がよく撮影している風景ではありますが、撮れそうでなかなか撮れない一枚だと思います。物語を感じさせるいいシャッターチャンスをみつけていて、被写体との絶妙な距離感や、水面に浮かぶ2隻のたらい舟の配置などフレーミングが個性的でした。現実を写し出していながら、ファンタジックな雰囲気を感じられるところもおもしろかったですね。自然のみせる不思議さをうまく捉えられている作品でした。

銀賞作品について

銀賞の「剣ヶ峰に昇る月」は、とてもまっすぐに被写体を捉えていて、作者のストイックさを感じる作品でした。剣ヶ峰と月は人気のある被写体ですが、作品の背後に、宇宙の空気感までもを漂わせているところがユニークでめずらしい写真だと思いました。シリアスで硬質なトーンが被写体の雰囲気とマッチしていて、強く印象に残る一枚でした。

金賞


「磯ねぎ漁」中村 真須美
「磯ねぎ漁」
中村 真須美

(撮影地:新潟県)
壁掛け6月

銀賞


「剣ヶ峰に昇る月」竹村 幸和
「剣ヶ峰に昇る月」
竹村 幸和

(撮影地:静岡県)
壁掛け12月

優秀作品賞

「緑のカーペット」
金子 幸男

(撮影地:静岡県)
壁掛け表紙

「Majestic Mt. Fuji in the Sea of Clouds」
アリフ・デルフィアワン

(撮影地:静岡県)
壁掛け1月

「ライトと雪」
リチャード・ロルダン

(撮影地:山形県)
壁掛け2月

「川面のアラベスク」
黒瀬 博恭

(撮影地:熊本県)
壁掛け3月

「春爛漫」
澤井 祥憲

(撮影地:和歌山県)
壁掛け4月

鯉幟こいのぼりの川渡し」
大高 久昌

(撮影地:愛媛県)
壁掛け5月

「磯ねぎ漁」
中村 真須美

(撮影地:新潟県)
金賞 壁掛け6月

「花火」
長 𠮷秀

(撮影地:宮崎県)
壁掛け7月

涼風りょうふうに乗って」
有賀 由一

(撮影地:山口県)
壁掛け8月

「秋のかなで」
廣瀬 靖之

(撮影地:奈良県)
壁掛け9月

「健気にお手伝い」
斎藤 孝子

(撮影地:岡山県)
壁掛け10月

「湖面の彩り」
横畠 良司

(撮影地:広島県)
壁掛け11月

「剣ヶ峰に昇る月」
竹村 幸和

(撮影地:静岡県)
銀賞 壁掛け12月

佳作

「虹を越えて」
山内 勝

(撮影地:兵庫県)
卓上表紙

「クラゲ」
白山 健悦

(撮影地:青森県)
卓上1月ー2月

「ママとお花見」
都筑 和雄

(撮影地:愛知県)
卓上3月ー4月

「春本番」
長友 逸郎

(撮影地:北海道)
卓上5月ー6月

「一人ぼっちの青春」
武村 晴人

(撮影地:兵庫県)
卓上7月ー8月

こうべを垂れる赤米」
斎藤 孝子

(撮影地:岡山県)
卓上9月ー10月

「初雪の柿の実」
鳥居 秀行

(撮影地:山形県)
卓上11月ー12月

努力賞

「海辺のランニング」
松山 進

(撮影地:神奈川県)
1月

「横手のジャンボかまくら」
中村 元一

(撮影地:秋田県)
2月

「夕焼け」
竹下 邦茂

(撮影地:大阪府)
8月

「大漁祈願祭り」
伴 博之

(撮影地:千葉県)
9月

「光の饗宴」
大島 正美

(撮影地:神奈川県)
9月

秋色しゅうしょく
黒瀬 博恭

(撮影地:熊本県)
11月

「夕陽に染まる」
前澤 光昭

(撮影地:静岡県)
12月