

遠藤 えー、本日は皆さん、趣旨のよくわからない座談会にお集まりいただきまして、ありがとうございます。まずは、メンツを確認しましょうか。
斎藤 デザイナーの斎藤※01です。→→→→→※01公式HP、ポスター、電車の中づりからラッピングバスにいたるまで、番組にまつわる多くのデザイン、さらにはスチール撮影も一部担当。
田中 公式HP掲示板担当の田中でございます。
榊原 元NHKエンタープライズ(以下NEP)の榊原です。データ放送と公式携帯サイトやってました!
石田 NEP石田です。担当は、榊原と同じく、データ放送と公式携帯サイトです。
後藤 公式HPの後藤です。
――NHKウイークリーステラの国友です。本日は聞き手も担当です。
斎藤 国友、K友じゃなくていいの?※02→→→→→※02国友は「K友」というほとんど意味のない伏字で「ちりとてちん メモリアルブック」の制作ブログを書いていたことがあります。
遠藤 1人だけ伏字って微妙じゃない(笑)。えー、CP(チーフプロデューサー)の遠藤です。全部で7人? すごい、豪華座談会!
斎藤 私はこの日を、待ちに待っておりましたよ!
石田 時間通りに全員そろうあたりが、意気込みを物語ってるよね(笑)。
遠藤 こんなマニアックなメンツの座談会、大丈夫なんだろうか(笑)。ま、そこは国友センセイがまとめてくれるはずですから、自由にしゃべりましょう。
――言うても、ザクザク切りますよ。
全員 あははは!
――では、まずどこから話を始めましょうか、遠藤さん。
遠藤 ・・・・・・どこからにしましょうか?
――考えてませんでしたね? じゃあ、やはり「昨夜の20週、見た?」※03ってところからでしょうか。→→→→→※03座談会は、BS hiの〈ちりとてちん〉第20週の再放送の翌日に開催されました。
田中 なるほど、いいですね。
遠藤 え、俺、見てない。
斎藤 えええ! 見てないの!? うそでしょ!?
遠藤 きのうは見られなかったんだよ〜!
斎藤 ひでえ!
――あの、ごめんなさい。座談会、これにて解散ってことでいいですか?
全員 (爆笑)
後藤 帰りますか、もう(笑)。
遠藤 いやいやいや!
斎藤 だって俺、放送終わった瞬間に「いやー師匠死んじゃったね、泣けたね! 明日の座談会楽しみだね」ってみんなにメール出そうとして、途中まで打ちかけて「こんな夜中だけど、でもみんな絶対起きてるわけだから、返事返ってくるな。そしたらやりとりするの面倒くさいな、やめた」って思ったのに。
遠藤 「明日話そう!」的なね。
斎藤 それがまさかの・・・・・・。ダメだよ遠藤さん!
石田 僕なんて、この再放送が始まるときにBSに加入しましたよ。
後藤 うわ、エライ!
遠藤 そういう方、いてくださるんですよ。「再放送始まったんで、BS入りました」っていうファンの方が。
――でもその方たち絶対、完全版DVD持ってますよね。
榊原 だよね(笑)。いつでも見られるじゃん!
遠藤 でもほら、DVDはアナログ画質だから。
石田 そうそう、ハイビジョンで見たいんですよ、たぶん。
遠藤 ブルーレイレコーダー買って、ハイビジョン画質で録画してらっしゃるみたいです。
石田 俺なんて、そのくせ操作に不慣れだから、いきなり「かわらけ投げ」録り損ねてね・・・・・・。
全員 (爆笑)
石田 悔やんでも悔やみきれない。
――きのう見ていて私が思ったのは・・・・・・前に茂山さんもおっしゃってましたけど※04、吉弥さんが落語家の役やってるのってズルイですよね、やっぱり! ってことです。→→→→→※04「落語家が落語家の役で出る、こんな卑怯なことがあるやろうか」(「ちりとてちん メモリアルブック」P26より)は、名言だと思います。
全員 (爆笑)
――だってあの方、めちゃめちゃ落語うまいじゃないですか!
遠藤 何を今さら(笑)。
斎藤 でも俺も思った。第20週の「地獄八景亡者戯」、亡者たちがお腹の中に入ってからの下りを吉弥さんがやられてるじゃない? あれ、草原としてじゃなくて、落語家・桂吉弥としてやってると思うんだよ。あれは米朝さん※05の「地獄八景」だよ。→→→→→※05桂米朝。上方落語の名跡で、当代は3代目です。
遠藤 そこはやはり意地があるよね、吉弥さんの。収録のことで言えば、第7週の「徒然亭復活落語会」から、第20週の「草若 弟子の会」までの間に、演じてる4人の関係がすごく変化してるんですよ。第7週のころは、吉弥さんがみんなの面倒を見てたわけ。
榊原 あ、なるほど。
遠藤 当時は「みんな大丈夫〜?」みたいな感じだったの。それが、第20週のころには、もう本気だもんね。
――勝負に来てますよね。
遠藤 そうそう、明らかに「負けないぞ!」っていうのがあって。
後藤 手加減なし(笑)。
遠藤 圧倒的に本気ですよ。それはみんながそう。まず、もっぴー※06が本気だもん。→→→→→※06小草若役の茂山宗彦さんの愛称
斎藤 もっぴーが「地獄八景」でしゃべり始めると、すごく華があるんだよね。あれは、伝統芸能の人ならではの華だと思った。吉弥さんもそうなんだけど、あれってすごいよな。
石田 渡瀬さんも同じことおっしゃってましたよね。「たたずまいが違う」って。
斎藤 へえ! 僕は番組をきっかけに落語に通うようになったんだけど・・・・・・。
遠藤 出た、落語マニア※07(笑)。→→→→→※07斎藤氏は「ちりとてちん」をきっかけに落語に通うようになり、すっかりマニアになりました。
斎藤 落語にしても狂言にしても、伝統芸能の方は、舞台や高座に立っての姿勢が全然違うっていうわけ。
――物理的に「背筋が伸びてる」ということですか?
斎藤 というよりも、身体の中心線に「ブレがない」。で、仕草やるときもそのままの形で動くから、きれいに見えるんだって。第20週のもっぴー、まさにそれなんだよね。たとえ「底抜け」をやってるときであろうとも・・・・・・。
榊原 「底抜け」でも(笑)。
斎藤 そう、「底抜け」でもブレない! あと、四草もうまいね。
――それを言ったら「地獄八景」、素人目にすら、皆さんうまいんですよ。けれども、トリの吉弥さんがやはり別格で「反則だこりゃ」って。
斎藤 あ、国友、トリは真打ちって言うんだよ。
遠藤 上方落語に真打ちはないよ。
斎藤 え、そうなの!? 失礼しました。※08→→→→→※08ただし斎藤氏がマニアぶりを発揮するのは江戸落語のみ。
遠藤 それは江戸落語。上方落語には「真打ち制度」がないから、真打ちもいないんです。
田中 真打ちっていうのはもともと、ろうそくの芯を打つから「真(芯)打ち」っていうんです。最後にやるっていう意味があったんですけど、この言い方は上方にはありませんね。
全員 ほおー。
遠藤 ・・・・・・え、田中さんも落語マニア?
田中 マニアですよ。
遠藤 えええ! 今知りましたよ!
――出会って3年以上、初めて明かされる真実・・・・・・。
田中 僕も江戸落語ですけど(笑)。大阪出身の江戸落語ファンなんです。
――番組終わったとき、エンジニアだと思っていた田中さんに「僕、占い師もやってます」※09って言われて、そのときも驚愕したんですけど。→→→→→※09田中氏の名刺の肩書きは「経済と占いが少々わかるwebデザイナー」です。むしろ少々意味がわかりません。
田中 僕は落語マニアであり、占いマニアでもあるんです。
石田 この人、謎が多すぎる・・・・・・。
遠藤 落語の話はひとまず置いといて、広報スタッフとしての思い出話とかどうですか? 全員そろったイベントとかあったっけ?
榊原 NEPチームはなかなか大阪に行けなかったので、最初に全員そろったのはNHK大阪ホールでやった「ファン感謝祭」※10ですかね。→→→→→※10 2008年2月3日に開催された「ちりとてちん ファン感謝祭」。貫地谷しほり、青木崇高、茂山宗彦、桂吉弥、加藤虎ノ介が参加。観覧希望が殺到し、倍率は15倍にまで達しました。公式HPには、このときの全文採録が掲載されています。
遠藤 あ、あれか!
――思い出しました。あのイベントの前日、私、愛知県にいたんです。で、当日の朝起きたら、新幹線に乗る時間だったんですよ。
全員 ええええ!
遠藤 大遅刻じゃん!
――はい。で、まず、泊まっていたところから名古屋駅まで1時間かかるんです。「うわー!」となって、ありとあらゆる手段を駆使して大阪に向かったんですけどね・・・・・・。
斎藤 そのわりには、開演前の楽屋で君、取材仕切ってなかった?
――仕切ってましたね。
遠藤 それ、おかしいよ(笑)。
斎藤 どこで空間ショートカットしたんだよ!
――もともと、会場に並ぶファンの方を取材しようとして、開場1時間前にカメラマンと待ち合わせしてたんですよ。だから開演に間に合ったんです。でも生まれてこのかた、あんなに焦ったことがないというくらい焦りました。一瞬、すべて忘れてもう1回寝ようかとさえ思ったくらいですよ。
後藤 やっちゃったねぇ。
――でも、結果的にあんな楽しい会になったし、よかったなって。・・・・・・いきなりしょうもない話でごめんなさい。すごくトラウマというか、印象深かったんですよね・・・・・・。
遠藤 あ、じゃあさ、いちばん印象深かった話を順にしていこうか。「ちりとてちん」収録中に、自分に起きたことで。
石田 あ、僕、1つうれしかったことがあるんです。放送終わってから、それまで配った携帯待ち受けを一挙公開※11したことがあったじゃないですか。→→→→→※11期間限定のものも含めて、全47種が配布されました。
遠藤 掲示板の書き込みが一定の数字を超えたら、っていう話だったよね。1万?
後藤 いえ、書き込みが1万以上になったら何か特別企画をやろうって言ってたら、田中さんから「それ、もう超えちゃいました」って連絡があったんですよ。
遠藤 そうだ、気がついたら終わってたんだ(笑)。1万がダメだから1万1千111だっけ、仕切り直した覚えがある。
石田 で、全待ち受け公開用のサイトを作ったんです。でも、もしかしたら既に全部持っている人がいないとも限らないじゃないですか。その人たちのために何かおまけをつけたいなと思って、すべての待ち受けに一言ずつコメントをつけたんです。僕が1人で、ひと晩かかって(笑)。そしたら掲示板で、「待ち受けサイトが消えるのが惜しくて、コメントまで全部書き写した」っていう書き込みがあったんですよ! それがうれしくてうれしくて・・・・・・。
斎藤 それはうれしい!
石田 待ち受け冥利に尽きます。
遠藤 待ち受け冥利って何よ(笑)。そういえば携帯待ち受けって、歴代の朝ドラでやってたの?
石田 「どんど晴れ」でトライアル的にやってはいるんですけど、本格的には「ちりとてちん」が初めてですね。斎藤さんが、お宝オフショットを大量に貸してくださるもので、ものすごい数になってしまって。今のところ、待ち受けが全部オフショットっていうのは、「ちりとてちん」だけです。
遠藤 あれはもともと、斎藤さんがポスター用※12に撮りだめしてたカットなんですよね。→→→→→※12多くの朝ドラには、ヒロインを中心とした「メインポスター」と、メインキャストによる「キャストポスター」の2種類があります。斎藤氏が自ら撮影していたのは、キャストポスターのほう。
斎藤 そうです、キャストポスターと、公式HP用に。
田中 あ、それでなんですか。「この番組、なんでこんなにコンテンツあるんだろう?」って、いつも疑問だったんですよ。
遠藤 キャストポスターを「芝居してる“っぽい”カット」を集めて作ろうと斎藤さんが考えたついたものだから、自分で撮影に来なければいけなかったんですよ。ものすごくたくさんの写真がいるので、ものすごく撮影に来るでしょ。で、そのうちキャストと仲良くなり始めて、ポスターには使えないピース写真なんかがいっぱい撮れるようになって・・・・・・。
榊原 ああ、なるほどねぇ。
遠藤 で、あんまり撮れるもんだから「これ『今週のピース』ってコーナー作ったら面白くない!?」ってなって、さらに増えていったらしいんですよ。
田中 番組への愛がこういうコンテンツを産んだんですね。そういえば、公式HPが消える前に、全部プリントしたって方もいらっしゃいましたよね?
石田 今や、涙の閉鎖がウソのように完全復活してますけどね(笑)。
田中 再放送に合わせて朝ドラの公式HPが完全復活ってのも、前代見聞ですよ。
斎藤 公式HPの裏話で言うと、復活させるときにサーバを移したんです。そしたらそのデータのコピーだけでね、一晩かかった(笑)。
榊原 一晩!?
斎藤 7時間何分って表示されて。動画から写真から何から何まで入ってるもんだから、天文学的数字のデータ量のフォルダなわけですよ。
――それはギガ超えてますね。テラですね。
後藤 とりあえずDVD1枚には入らないですよね。
斎藤 入んない、全然入んない!
遠藤 サーバといえば、アクセスが集中してサーバが落ちかけたっていう話なかったっけ?
後藤 携帯サイトじゃないですか?
石田 携帯はサーバは落ちてませんけど・・・・・・。2008年の年明け一発目の「スタジオパークからこんにちは(以下、スタパ)」に青木君が出たとき、出演記念限定の待ち受け出したんですよ。結婚式の羽織を着たやつを。このときNHKの全携帯サイトのアクセスの7割が「ちりとてちん」だったっていうのはあります。
全員 おおー!
石田 「どこの国の人口?」みたいなアクセス数でした(笑)。
――後藤象二郎※13、やるねぇ。→→→→→※13青木崇高さんは現在、大河ドラマ〈龍馬伝〉に後藤象二郎役で出演中です。
遠藤 おそらく「スタパ」の人もそんなことになるとは思ってなかったでしょうに。
――「スタパ」自体のメールサーバが落ちたことありませんでした?
後藤 それ、虎さんが出演したときじゃない?
遠藤 そうそう、確かサーバがダウンしたってことがしばらくわからなかったんだよ。むしろ、メールが来なかったの(笑)。
全員 (爆笑)
遠藤 途中からぱったりこなくなって、「どうしたんだろうなあ」って言ってたら、後でドバー! って来て、初めて落ちてたことがわかった(笑)。
石田 「ちりとてちん」って、ホントたくさんの出演者の方が「スタパ」とか「土スタ(土曜スタジオパーク)」に出てましたよね。
遠藤 大阪制作のドラマなのに※14(笑)。→→→→→※14スタパ、土スタはどちらも通常、東京のスタジオから放送されているのです。

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